ほろほろ日記

こぼれ落ちる思い出を繋ぎ止めるメモ

りさとアントニオ猪木

長女が最近「なんでりさには名前が二つあるの?」と聞いてきた。学校のプリントにも自分で「Lisa Risa」と両方書いてあったりする。長女の耳にはこの二つは「りか」「ゆか」ばりの違いがあることは確か。
 
ことの発端はパスポートを申請したとき。「Lisa」で申請したところ日本ではヘボン式のローマ字しか使えないということで、「Risa」にしてくださいと言われた。「なんらかの特別な理由が(Rを使ってつづると悪い意味になってしまう、など)ない限り「L」は使えません、規則ですから」の一点張り。どちらかというとLの響きのほうが好きだったし、おそらくアメリカではLisaのほうが一般的によく使われてそうだからLを使いたかったんだけど、らちがあきそうになかったので断念した経緯がある。
 
長女の前のデイケアでは「Lisa」で統一して呼んでもらってたからか、本人はやはり「Lisa」のほうに愛着があるよう。でも今は公立の学校だからパスポートと実際使う名前が違ったらまずいかなと思い、Risaで書類を提出した。先生には事情を話して、「Lisa」で呼んでもらってるけど、それでも本人は少なからず混乱していた。友達に名前を聞かれたときにも「Lisaだけど本当の名前はRisa」という説明をしたらしい。
 
あとあと調べたら、最近では外務省も方針を変えてきてるようだし、実際のところ担当した役人の判断っていうのも大きいんじゃないか。
 
ネットのニュースを見てたら、ふとアントニオ猪木が国会で席に座ってる写真が目に入った。そしてその席には議員様の黒い名札にくっきりと「アントニオ猪木」の文字。
http://mainichi.jp/graph/2013/11/08/20131108k0000e010200000c/001.html
もしやこれは芸名じゃないのかと調べたところ(まぁ、ありえないけど)、なんと彼には「猪木寛至」という立派な本名がある。にも関わらず国会議員は芸名で活動することが許されてるんだな。
国会議員の「アントニオ猪木」はよくても一般市民のパスポートの「Lisa」は認めてもらえないとは。
 
何かがおかしい・・・・
 
この時代に「ヘボン式」にこだわる理由もよくわからん。もはや「そこに規則があるから従ってください。」という理由しかないように見える。
 
この先、長女が外国に行く機会があればパスポートの名前というのはずっとついてまわることになる。パスポートの名前は一度作ったらもう変えられない。
今更どうしようもないけど、なんだかかわいそうなことしちゃったなと思うこのごろ。
 
とりあえず、今からでもできることは、その名前が実際に使用されていたという証明になるものを保存しておくこと。
そして次回彼女がパスポートを更新するときにもう一度トライしてみよう。
それでもまただめだと言われたら、今度は「規則ですから」に負けず、何のための誰のための規則か、そこにはどんな理由があるのかをきちんと説明してもらおうと思う。
 
そうそう、外務省の方針を旅券事務所の人たちがちゃんと理解しているとも限らないから(だから担当官によって差がでたりする)、そういうものに言及した文書のコピーも忘れずに持ってかねばね。
 
 
 
先日、娘との会話の中で旦那がいいことを言った。
 
 
娘:「りさの本当の名前はRisaだよね」
旦那:「ちがうよ、りさのほんとうの名前は日本語の『りさ』だよ。」
 
 
 
確かに。