羊は温厚かつ従順な性格の代名詞のような動物で、羊の群れの中にヤギを一匹いれておくと好奇心が強く羊よりも活発なヤギが群れのリーダーになるという話を聞いたことがある。牧羊犬という犬もいるくらいだし、ヤギにだって普通についてくんだろう。
このときローマ近郊の山で遭遇した羊たちはというと、羊は羊のリーダーにしっかりと従っていた。
おもしろいなと思う。一概におとなしいという羊の中でも当然個体差というものがあるがゆえ、その中で他よりリーダーシップのある羊が群れを率いるんだろう。
そう考えたらヤギの中にも羊のようなヤギだっているはずで、そういう性格のヤギだったら羊の群れのリーダーにもちゃんと従うのかもしれない。
キリスト教の教えの中に両者が登場するとき、羊はいつだって「善」でヤギが「悪者」になってるのが不憫だと前々から思ってたんだけど、やっぱりどう考えたってこの選別は人間のご都合主義がよくよく現れてる気がしてならない。
「かみさまが にんげんをつくったのか それとも にんげんが かみさまをつくったのか」
谷川俊太郎「かみさまはいる いない?」
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やっぱり後者じゃないかな〜、と、私は思ってる。