ほろほろ日記

こぼれ落ちる思い出を繋ぎ止めるメモ

手作りカヌレのあれこれ

以前フランスに住んでいたとき、知り合いの日本人の方のおうちにお呼ばれしたときにはじめて食べたおやつ。

それが私のカヌレとの出会い。

 

外はカリカリ、中はモチモチ、これこそ手作りならではのおいしさ。(お店で買うのはどうしても時間がたっていることが多いため、どちらかといえばモチモチのものが多い。それはそれでおいしいけど。)

 

せっかくレシピまでもらったのに、日本への帰国のとき、引っ越し荷物にまぎれてしまって行方不明になり、結局cookpadのレシピではじめて再現を試みた。すると、どういうわけか初回からかなりおいしく焼き上がった。

「なんだ、カヌレってけっこう簡単!」

と調子にのって何回も作ってた。

 

ところが引っ越しをして、電子レンジを変えたころからその成功率が徐々にさがってきた。埼玉で直近に作ったものについては悲しいほどの出来栄え。

カヌレ型に塗るバターが足りなかったのかと思って、真っ白になるくらい塗ったら普通にバター焼きか?レベルまでバターの味がして、カヌレ大好きだけどバター嫌いな次女が一口食べたあとの微妙な表情が全てを物語っていた。

 

アメリカに来てから久々に作ってみたところ、今回はつぶれたシルクハットみたいなのが焼き上がった。焼いてたとき、飛び出した生地をトングでちょっと押さえ込んでみたのが敗因だったのか、温度が低かったのか・・。外に出ようとするものを押さえつけるのがダメージ大なのは人間もカヌレも同じかもしれません。

さらに、焼き色がぜんぜんついていないので、高温で最後ちょっと焼いてみたところ、色は多少ついたものの、焼きむらもえらいことになった。

 

このあと、2回くらい作ったけど、毎回同じような失敗をくりかえし、カヌレを焼くと気分が落ち込むという謎のループが出来上がりつつありました。

 

 

失敗するたびに、何が悪かったのか色々調べ、「カヌレ、失敗、原因」というキーワードで調べまくった。

どうやら、焼くときの温度が低いとこういう失敗が起きやすいようだというのがわかった。さらに、休ませていた生地を冷蔵庫から出してすぐに焼いていたのを1時間ほど常温にもどしておいてから焼き始めること、うちのオーブンは温度が上がりにくいようなので、レシピよりも高めの温度(とくに最初の15分くらい)でやくこと、さらに、数年前に成功していたときのレシピを昔のパソコンからひっぱりだして再現してみた。

 

焼いている間、オーブンの前で焼ける様子を無駄に見張っていたところ、明らかに失敗したときとは異なる様子が見られた。

上から生地が噴き出していない!

はやる心をおさえ、冷静に焼き上がるまで待ちました。

そして、型から出したものがこちら。

 

 

「黒光りするカヌレをご覧ください」

 

という一言を添えてすぐさま家族ラインに写真つきで報告。

なかやまきんに君のハイテンションなスタンプを連投。

 

 

ここでこれまでの苦労をふりかえって、、、ということは起きず、「なんだ、(私)けっこう出来る!」と謎の自信をつけたわけですが、やはり人間は失敗からしか学ぼうとしないんだなということがよくわかりました。

 

でもすごくおいしかった!

多少の焼きむらはご愛嬌!!

手作りカヌレ最高!!